普通に立って歩く場合、みなさんの視野を遮るものはなく、首を動かしたり身体全体を動かすことによって死角はほぼないと言えるでしょう。では車に乗ってみましょう。車に乗るということは、鉄の箱の中に自分を乗せるということです。その鉄の箱はあなたの周囲をすっぽりと覆っていて、あなたはあなたの視界の多くが鉄の箱で遮られていることに気が付くはずです。そして車の後方についてはほとんど見えない状態にあることが判るでしょう。車に初めて乗られた時に恐怖を感じるのはそのためです。例えば前輪付近はほとんど視界がありませんから、小さな子供がそこにいても気が付きません。ですからドライバーは細心の注意を払わなければならないのです。そして、ミラーこそ、ドライバーの失われた視界をわずかであれ取り戻し、失われた情報を獲得する貴重な手段なのです。前方に向けて普通に運転するときにおいても、鏡の角度をしっかりと調整し、前方3割後方7割の意識で運転することが推奨されているほどです。見えない後方にこそ意識を配って安全に配慮することによって初めて安全でスムーズな運転が実現できるのです。ですから鏡はあなたの命を守っていると言っても過言ではないのです。